Dall'interno del libro
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「思い出」の中から茂富永さん(永い間、こうお呼びしつけて居りますので、こう書く事をお許し下さい)に最初にお目にか、ったのは、昭和六年頃でしょう。「天理図書館四十年史」によれば、昭和六年四月に司書として館にはいられて居りますから、その頃隔月 ...
「思い出」の中から茂富永さん(永い間、こうお呼びしつけて居りますので、こう書く事をお許し下さい)に最初にお目にか、ったのは、昭和六年頃でしょう。「天理図書館四十年史」によれば、昭和六年四月に司書として館にはいられて居りますから、その頃隔月 ...
Pagina 30
若い、気鋭の高橋さん、やがては館長にも昇進して、まだ創業気分の抜け切らぬ館を、発展させて行かれそうに見えた高橋さんが、数年後に本部の御都合だったのでしょう、急に主任を辞められた時は、事の意外にビックリしました。「惜しいお方」と云う感じが ...
若い、気鋭の高橋さん、やがては館長にも昇進して、まだ創業気分の抜け切らぬ館を、発展させて行かれそうに見えた高橋さんが、数年後に本部の御都合だったのでしょう、急に主任を辞められた時は、事の意外にビックリしました。「惜しいお方」と云う感じが ...
Pagina 31
フト気がつくと、隣に座って居られる中山さんの所へ、詰所の信徒の方々が、一人一人盃を頂きに何候される。固くなって、鞠躬如として、膝頭ですり歩いて、お前に来る人々に、ニコとしてお酒を注いであげて、上機嫌の中山さんの様子を見ると、ムラムラッ ...
フト気がつくと、隣に座って居られる中山さんの所へ、詰所の信徒の方々が、一人一人盃を頂きに何候される。固くなって、鞠躬如として、膝頭ですり歩いて、お前に来る人々に、ニコとしてお酒を注いであげて、上機嫌の中山さんの様子を見ると、ムラムラッ ...
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